体験レポート

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高2 グローバル理系コース 第6期生 アメリカ研修体験記

2024年12月8日(日)~12月16日(月)にかけて、特進グローバル理系コース2年生が、アメリカ研修に行ってきました。1学期から事前研修をし、万全の状態でアメリカ研修に臨みました。

■研修概要

日程 研修内容
12月8日(日) 日本出発(伊丹空港→成田空港→サンディエゴ空港)、ホストファミリーと対面、ホームステイ開始
12月9日(月)~12月13日(金) UCSDでの研修(授業、施設見学、ゲスト講義など)
12月14日(土) 週末アクティビティ(ミッドウェイ博物館、コロナド島、ガスランプクォーターなど)
12月15日(日) サンディエゴ出発、帰国の途へ(サンディエゴ空港→成田空港)
12月16日(月) 日本到着(成田空港→伊丹空港)、解散

アメリカ研修のメインプログラムは、カリフォルニア大学サンディエゴ校(以下UCSD)での「Design Thinking and STEM Innovation」です。UCSDでの滞在中は、デザイン思考の基礎から実際に活用するところまでを、グループワークや発表を交えながら学びました。また、日替わりのレクチャーや体験プログラムも受講しました。

デザイン思考とは、まるでデザイナーのように人々の「困った!」を解決するためのアイデアを考え、形にしていく方法です。「昼休みにお弁当を食べる場所が足りない!」という問題を解決する場面を例にすると、以下のように5つのステップで進めます。

  • 1. 共感:
    友達にインタビューし、どこで、どんな風に困っているかを聞きます。
  • 2. 問題定義:
    「昼休みに、みんなが気持ちよくお弁当を食べられる場所が足りない」と問題を明確にします。
  • 3. アイデア出し:
    屋上を開放する、移動式のベンチを作る、カフェテリアを増やす…など、色々なアイデアを出します。
  • 4. プロトタイプ:
    段ボールで移動式ベンチの模型を作ったり、屋上の使い方を劇で表現したりします。
  • 5. テスト:
    模型を友達に見せたり、劇を披露したりして、感想を聞き、アイデアを改善します。

このようにデザイン思考とは誰かのために、より良い解決策を見つけるための楽しくてクリエイティブな方法です。個々人の経験をもとにしたやり方では、対応できないような大きなプロジェクトでも、一定の品質を維持し、体系的に整理できる問題解決の手段です。この考えは、企業や大学で取り入れ始められています。また、デザインとありますが、物理的なものにとどまらず、組織や制度作りなどにも活かせる手法であるため、文系・理系を問わず重要なスキルです。

デザイン思考ではいかに柔軟な発想ができるかが一つのカギとなります。ワークショップの導入として、一人ひとりが理想のスーパーパワー(超能力)を考え、発表しました。次に架空のアメリカ人男子高校生のユーザー像を設定し、彼がしたいゲームを開発するグループワークも行いました。

また、実在する米海兵隊空軍基地での騒音問題を解決するために、基地関係者と市民代表者の2グループに別れて、双方が納得できる解決策を模索しました。活発に意見を出し合いまとめた解決策のいくつかは、実際に基地で扱っている手段もあり、大変納得のいくものでした。最後にはプログラムで培った能力を今後どう活かしていくか、についてそれぞれ考えスピーチしました。

日替わりのプログラムとして、世界一の研究大学と謳われたUCSDで研究をされている日本人の先生方に、最新の研究やご自身に関するお話をお聴きする機会にも恵まれました。高校時代の話など、海外で働くために必要なこと、理系の研究職として生活していくことなど、様々なお話を伺いました。

その中で先生方が共通しておっしゃっていたのが、数学を勉強することの大切さでした。「数式はどこに行っても不変であり、言葉が分からなくても、数式を見れば何が起きているかはだいたい理解することができ、コミュニケーションにも役立ちます。
また、数学を勉強していると、自分のやりたいこととマッチする時が来て、その時が来ると飛躍的に物事の理解度が高まる」ということでした。研修の最後には、サンディエゴにあるスクリップス海洋学会 バーチ水族館にも行き、深海魚の生態などを学びました。
5日間にわたるAll Englishでのプログラムでしたが、身振り手振りを交えつつ、徐々に自分の意見を表現できるようになりました。

最終日の土曜日には、サンディエゴの街中を全員で散策しました。ミッドウェイ博物館にも訪問し、航空母艦ミッドウェイの見学や戦争の歴史などを学びました。サンディエゴの町並みを散策し、異国の文化の変遷を学ぶことができました。

生徒たちはどのプログラムに対しても意欲的、積極的に取り組み、自信がついた様子でした。ホームステイでお世話になった方々にもとても良くしていただき、最終日には別れを惜しみながら挨拶をしていました。
1週間という短い期間でしたが、様々なことをさせていただき、とても良い経験となりました。

■研修を通しての学び(抜粋)

初めての海外で、アメリカの穏やかな雰囲気に感動しました。バッグを忘れるハプニングもありましたが、周りの人の優しさに助けられました。大学では、デザインシンキングの授業を通して、課題発見と解決のための思考の重要性を学びました。
apple vision proを体験したり、ミッドウェイ博物館を見学したりと、刺激的な経験ばかりでした。この研修は、私の人生を変えるほどの出来事でした。

アメリカへの憧れと不安を抱えながら参加した研修でしたが、それを上回る楽しさと驚きがありました。
特に印象的だったのは、UCSDでの研修です。英語を話す楽しさを実感し、世界中の人々とコミュニケーションを取れるようになりたいという夢を持つことができました。

ホストファミリーとの交流、UCSDでのプログラム、観光地訪問など、盛りだくさんの内容でした。アメリカの食文化や生活様式に触れ、視野を広げることができました。今後も、異文化に触れる機会を大切にしていきたいです。

初めてのホームステイに不安もありましたが、ホストファミリーの温かさのおかげで、楽しい時間を過ごすことができました。
UCSDでは、広大なキャンパスに圧倒され、様々なラボを見学しました。VR体験も貴重な経験でした。

英語力向上と国際的視野を広げることを目標に研修に参加しました。UCSDでの研修は、将来エンジニアとして活躍する上で、とても役立つと感じました。ブレインストーミングやデザインシンキングは、積極的に活用していきたいです。

UCSDでの講義やホストファミリーとの交流を通して、多くのインスピレーションを得ることができました。
特に、「夢は実現できる」という言葉に勇気づけられました。この素晴らしい経験を、今後の糧にしたいと思います。